本将棋 内藤九段将棋秘伝 (FC) 攻略/解析

Published on: 2022-01-21

駒の損得評価

局面評価は主に駒の損得に基づいて行われる。

駒の損得は、盤面の各マスについて駒得/駒損が発生するかどうかを調べることで評価される。
駒得が発生するマスを「駒得マス」、駒損が発生するマスを「駒損マス」と呼ぶ(COM側の立場で命名している)。

全ての駒得マスの上にあるプレイヤー駒について、その価値の最大値を「最大駒得価値」、価値の総和を「総駒得価値」と呼ぶ。
最大駒得価値を持つ駒得マス(複数ある場合はマスの値が最小のもの)を「最大駒得マス」と呼ぶ。

全ての駒損マスの上にあるCOM駒について、その価値の最大値を「最大駒損価値」、価値の総和を「総駒損価値」と呼ぶ。
最大駒損価値を持つ駒損マス(複数ある場合はマスの値が最小のもの)を「最大駒損マス」と呼ぶ。

駒得マス

プレイヤー駒のあるマスのうち、以下のいずれかの条件を満たすものが駒得マスとなる:

ここで、駒価値の算定には 駒価値テーブルB が使われる。

なお、進行度が 0 の場合、プレイヤー駒が玉であっても、COM attacker も玉ならばそのマスは駒得マスとみなされない。これは 玉で王手できるバグ の原因となっている。

駒損マス

COM駒のあるマスのうち、以下のいずれかの条件を満たすものが駒損マスとなる:

ここで、駒価値の算定には 駒価値テーブルC および 駒価値テーブルD が使われる。

また、最後の条件を満たして駒損マス判定された場合、「取り返しフラグ」が立つ。これは「利きが同数以上なので取り返しが利く」といった意味。
いったん取り返しフラグが立つと、そのマスを含め、駒損マスが現れるたびに最大駒損価値および総駒損価値が 1 減らされる。これを「取り返しフラグ補正」と呼ぶ。
取り返しフラグ補正は王手をかけられている場合も発生する。これは 投了バグ, COM玉が取れるバグ, COMが王手放置して詰ましてくるバグ の原因となっている。